今回の「音楽と〇〇」はピアノとは違った側面から「音楽と農業」です。

 

ボーカリストとして活躍されているGUNkondo(ガンコンドー)さんにインタビューさせていただきました。

歌以外にもいろんな顔を持っておられてユニークな存在なんですよ。

ここでは音楽と農業の面を取り上げてみたいと思います。

 

GUNkondoさんHP

https://gunkondo.com

<音楽>

<農業>

 

 

interview

音楽のルーツを掘り下げていく中で、農業とつながる瞬間があったと思うのですが、
農業をやろうというきっかけは何だったんですか?

 

はじめに、私の場合は「農業」という言葉がピンときません。

生業にはしてないのと、「育てる」という感覚があまりないのです。

どちらかと言うと、より自然な姿で育っていけるように環境を整える、という感じです。子育てに似てます。笑

 

それと、お米だけを小さくやっているので、農業とか言うと農家さんに怒られそうです。笑

 

話を戻して、始めたきっかけは、私の旦那が「ちょっとやってみようか」と言い出して、「あ〜そうやね〜」とはじめました。笑

旦那にはそれなりに思うところあっての言葉だった様です。

 

 

音楽のルーツを掘り下げるために、アフリカを1年かけて放浪したのは25年ほど前で、お米を始めたのはその随分後なのですが、共通なのは「音楽」と言う括りでなく、例えば宇宙とかの大きなものの一部に「在る」という感覚。

 

これは、放浪の旅・音楽・田んぼに共通してます。

まあ、全てがそうなんですが。笑

 

特に私にとってこの3つの事柄は、それをビシビシ感じます。

 

生活の中に自然・農を取り入れていくと、音楽も自然なもの土着的なものに偏りそうですが、GUNさんのやられている音楽は人工的な要素と自然の要素がうまく混ざり合ってとても面白いです。
音楽のルーツを教えていただけますか?

 

面白がって頂けて嬉しいです!

 

音楽のルーツは18.19歳の頃通ってたクラブで聞いていたブラックミュージックです。

ゴスペル由来のシンガー達の声に、まさしく「血湧き肉躍る」

もう、心の奥の方から体の細胞までが逆立つというか、逆流というか「なんじゃこりゃ〜〜〜〜‼️」でした。

 

そして、自分の生活に自然を取り入れているという感じはなくて、私が自然の中に生物の一部として在るという方が近いです。

 

 

その様に暮しているとそれっぽいジャンルになりそうというお話ですが、そもそも私は自然の中に住むことや、お米を作ることに興味があったわけでもなく、進んでそうした訳でもありません。

 

旦那に巻き込まれた状態で生活はじめました。笑

 

たくさんの事に興味を持ってやり始める旦那に巻き込まれながら、2人の中で腑に落ちるものだけが残っていったという感じです。

なので音楽に関しては、こんな生活を始める前から全く変わっていません。

クラブで遊びまくってた若い頃と同じです。笑

 

歌というのは、その人の人生・生き様が自ずと現れてくると思うので、夜遊びする私も自然の中で田植えする私も、全てが意図せずに出てしまうと思います。

 

 

「レコーディングの時に、ヘッドフォンをつけて自分の声や周りの音を聞くのがなかなかしっくりこなくて、ずっとヘッドフォンをつけて練習していた」と以前お話しされていたことがありました。
自然のものも上手く取り入れられているGUNさんから見て、そういった音楽の人工的な部分にどうアプローチされているのか教えていただけますか?

 

ヘッドフォンが苦手なのは、空気感が少ないこと、そして何より自分の声を細部まで聞くのが嫌だったんです。笑

でも、先輩シンガーが話を聞いてくれてるうちに「自分を認める」という事を一度もしてない事に気が付かされました。

 

何十年も自分で自分を否定し続けてたんです。

 

それに気がついてから「自分の声に向き合おう」と、毎日毎日何ヶ月も練習しました。

すると不思議なことに、聞きたくなかった自分の声が、少し好きになってきたんです。「捨てたもんじゃないかもな」と。

 

私が理想とする声には程遠いのですが、それはきっと死んでも届かないんだろうと思います。

 

・自分の声に向き合うこと

・自分を認めること、この2つはとても大きな事でした。

 

 

で、前置き長すぎましたが(笑)

 

私という有機物が声を使って生き様を音に乗せる。

世界観を表現するために、時には機械を使う。

上に書いたように、自分と向き合うための道具を使う。

 

やりたい事のためには、何でも使うし何でもします!笑

 

 

「農」という感じは「曲」という漢字も入っていて、農業と音楽は親和性が高いんじゃないか笑
と思うのですが農業と音楽の共通点はあると思いますか?

 

農の中にある「曲」という文字は、たぶん「曲がる」の方だと思います。現代の田んぼは四角ですが、昔は土地に合わせて曲がったりくねったりしてたと思います(うちのも色んな形です)

 

先にも書きましたが、音楽は(他の表現も)その人の成り・考え方が全て現れるので、土と共に在るという私の生き方は相互作用してると思います。

 

 

そして、私の場合自然農なので、目に見えない土の中の様子をいつも見てる(感じてる)んです。

「ん??何かがおかしい…」とか。目に見えないけど感じとるんです。それは見えない何かを感じてやる音楽にとても近いです。

 

あと、逆らわずにじっと自然の摂理に身を置く、ここだという時に少しだけ手を添える。これも音楽によく似てます。

 

農業に興味がある音楽愛好家の人たちに(僕も含めます!)
メッセージをいただけますか?

一度やってみると、価値観変わってきます。興味を持った時がやりどきですよ〜〜笑

 

感想

 

「私が自然の中に生物の一部として在る、そして逆らわずにじっと自然の摂理に身を置く、ここだという時に少しだけ手を添える。」

 

今ずっと言葉を反芻している自分がいます。

 

頭で考えるもんじゃないんだよなあ、きっと、音楽も農業も。

僕もGUNさんの影響で土が触りたくなっている1人なんです。

今度は旦那さんにもインタビューしないとダメですね 笑

ありがとうございました!

 

 

レコーディング、ライブにキーボードで参加させて頂いています。

いつもこんな感じの話を打ち上げでしながら自分を振り返っていたりします笑

こちらもどうぞ聞いてみてください。


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